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MANSAI◎解体新書 その拾七―聲― 参

萬:それじゃあ、今までずっと話していたので、そろそろ機械も準備して戴いてるみたいですし。
酒:はい。このパソコンにはですね、今日はそれぞれのメンバーのパートが入っています。こないだ「ちょっとお願い!」って言って、それぞれ録音させて貰ったんですが。ゴスペラーズのメンバーが普段それぞれどんなパートを歌ってるのか。普段だったら
「どんなパート歌ってるんですか?ちょっと歌ってみてくださいよ」
「いやいや、そんな」
って絶対やらないんですけどね。今日は子のパソコンを使って、ゴスペラーズを解体したいと思います。良いですね、ゴスペラーズ解体。明日の一面とかになりそうですよね。で、最後まで見えなくてゴスペラーズ解散と勘違いされちゃうの(笑)
萬:(笑)
酒:それではまず、全員のから。

「ウイスキーがお好きでしょ」のサビ部分が流れる。

萬:お馴染みの。ウイスキーでも飲みたくなりますね。
酒:あしがとうございます。これを1人ずつになるとどうなるか。って事で、まずは一番判りやすいところから。

黒沢パートが流れる。

酒:一番判りやすい所ですね。カラオケで歌う所です。次は、僕がどんな部分を歌ってるかって事で。

パソコンを操作すると、酒井さんのパートが流れる。
スクリーンにはそれぞれの音が色付きで表示されてる。

酒:僕はこんな部分を歌ってました。
萬:息継ぎがないような。
酒:そうですね。頑張って気づかれないように息継ぎしながら歌ってます。

このあと、村上・安岡・北山の順でそれぞれのパートが流れる。
北山さんの時だけ「次はボンボン北山です」と紹介。
5人分を流し終えて。

萬:こんなことをやってるんですねぇ。
酒:そうですね。
萬:これだけ1人1人が違うと、淋しくなったりしませんか。
酒:しますよ。心が折れそうになる時があります。
萬:(笑)
酒:ウイスキーが(↗)って上がりたいところを、敢えて押さえて「ウイスキーが(→)」って歌う。みたいなパートもありますし。僕なんかは「ウイスキーが(↗)」って高いところだから良いんですけどね。これにねぇ、今日は萬斉さんの声を合わせてみようかと思いまして。萬斉さんどのパートが良いですか?
萬:え?
酒:1人ずつ足せるって事は、1人ずつ抜くこともできるんですよ。どうしますかぁ?萬斉さん低音だし、ボンボン言ってみます?
萬:ウイスキーボボン・ボボン…って、どうしたらいいか分からないですよ。
酒:じゃあ、普通にやってみましょうか。それじゃあいきますね。1.2.3?♪

酒井さんが操作し、黒ぽん抜きの音が流れる。
それに合わせて歌う萬斉さん。
最初は少し音が弱い感じだったけど、最後の「それで良いの今は」の辺りはしっかり声も出て、これまた良い感じの大人の曲に仕上がってました。

客:(歌い終わって拍手)
酒:良いですねぇ。またガラッと印象変わりますね。僕たちは相手に合わせて歌うので、萬斉さんが入ることでまたイメージ変わりますよね。じゃあ…僕もやってみて良いですか?
客:(拍手)
酒:あれ?良いんですよね、ここ僕が歌って(慌てて進行表をチェック)
萬:大丈夫。大丈夫です。
酒:それじゃあっと…。

自分のパートを抜く為にパソコンを操作してる酒井さん。
そこに向かって、他の人のパートを歌って欲しいとリクエストする客席からの声。

酒:え?他の人?あぁ、他のメンバーのパートを歌ってほしいって事?んーまたややこしい事を(笑)例えば、ボボン・ボボン・ボ・ンーとか…って、人には向き不向きがありますからねぇ。

北山さんパートを口ずさみながら、軽く笑ってパソコン操作終了。
準備完了したので、酒井さん抜きで音が流れ始める。
座っていた椅子から立ち上がり、ステージ前方まで歩いて自分のパートを歌う。
最初はパソコンと酒井さんは同じ音量。
最後のフレーズに合わせて、客席奥のPA席に向かって「音下げて」と合図をすると、2巡目はパソコンの音がやや落とし気味になる。
薄いコーラス状態になった音の上で、くっきりと浮かび上がる酒井さんの声。この時はほぼマイクオフ。
会場が狭いから、マイクオフでもしっかり響き渡る声。
最後のフレーズに差し掛かると「音を上げて?」と合図。
後半から徐々にパソコンの音を上げていって、それに乗せるように歌う3巡目を終えて終了。

客:(拍手)
萬:いやぁ、素晴らしいですね。先ほどのナレーションのお話もありましたけど、歌ってる時も語りかけるように歌ったり、盛り上げていったり、これが原稿用紙の升目なんですね。
酒:あ、そうですね。そういう事になりますね。
萬:レコーディングではこれは、どう録るんですか。先ほどもおっしゃったように、皆でマイクを囲んで一斉に。とか?
酒:いや、これは1人ずつそれぞれのパートを歌ったのを最終的に合わせて、それでひとつのハモリになっていますね。
萬:その場合、他の人の歌ってる部分て言うのを聞きながら歌ったりするんですか。
酒:そういう場合もあります。あとは、あらかじめピアノでさっきみたいに個人のメロディーを弾いて、それをガイドラインにしながら歌ったりだとか。作った人が全員分のパートを歌って、それを聞きながら。なんてこともありますね。その場合には「そこはもっと出して欲しいから録り直し」とか、そういうこともあったりします。
萬:なるほど。
酒:そんな地味な作業をね、ずーーっと繰り返すのがレコーディングと言う作業になりますね(笑)

萬:ところで、そっちの機械は何の機械ですか。
酒:こっちの機械はボイスライブ?って言う機械なんですけど。あ、商品名はどうでもいいですね(笑)これは、マイクを通した声で1人でも声を重ねたりハモったりしてライブができるという機械になります。今日はこれで、萬斉さんがいっぱいいる状態を作ろうと思います。先日万作の会を観させて戴いたんですけど、萬斉さんの「水汲」というのを聴いて、これを萬斉さん1人じゃなくて、もっとたくさんの人数で謡ってる状態にしたらどうだろう。とか考え始めたら、空想の世界から帰って来れなくなっちゃいまして。なので、伝統芸能を愛する皆さんには本当に申し訳ないんですけど、今日は萬斉さんの声でそれを試してみたいなと思うんですけどいかがでしょうか?
客:(拍手)
酒:本当にね、申し訳ないとは思うんですけど。野心的な実験と言う事で、今日はひとつよろしくお願いします!
客:(拍手)
酒:それじゃあ、萬斉さんはこのマイクで…。
萬:はい。

酒井さんにマイクを手渡され、ステージ中央に出てくる萬斉さん。
中央に出てくると、その場にペタンと正座してスタンバイ。

酒:まずは萬斉さんが何人もいるような感じで。それじゃあ、皆さん目を瞑ってくださいね。

萬斉さんが謡い始める。
それに合わせて機械を操作する酒井さん。
声が重なって、水の中で反響してるような不思議な感じ。

酒:はい。
萬:なんか自分では良く分からない感じですね。
酒:今のは萬斉さんの声を何重にも重ねた感じでやってみました。女の人っぽい、高い声とかもあるんですよ。やってみましょうか。

鼻歌交じりで機械を操作して準備する酒井さん。
すっごい楽しそうで、子どもみたいな印象。

酒:はい。じゃあやってみましょう。お願いします。

ここでまた萬斉さんが謡うんだけど、重ねた高い声がガスでも吸ったのかってくらい奇妙なキーになっちゃって中断。
笑いながら崩れ落ちる萬斉さん。

酒:あれ、おかしいなぁ。ちょっと調子が良くないんですよねぇ。
萬:なんか怪人とか出てきそうですよね。

機械を操作して、再び仕切り直し。
それでも妙な音直らず。

酒:すいませんっ!調子良くないですね。はい、じゃあ次は萬斉さんの声だけでハモってみましょうか。いわばマンサイーズみたいな感じで。
萬:今までやってたのは違うんですか?
酒:え?あぁ、今までのはユニゾンです。これからやるのはハモリってやつです。
萬:はいはい。なるほど。
酒:ちょっとメロディックなやつをお願いします。
萬:それじゃあ酒井さんもご覧になった「水汲」の中からやってみようかと思います。
酒:急に入りますので、まずは謡って戴いて良いですか?
萬:はい。

謡い始める萬斉さん。
酒井さんが途中で機械のレバーみたいな部分を、手を広げたままの中指でそーっと動かすと、萬斉さんの声がハモる。
ある程度ハモるとまた戻して、しばらくするとハモっての繰り返し。

萬:こんなもんでいかがですか?
酒:ありがとうございますっ!俺はものすっごい満足ですっ!!

満面の笑みでお礼を言う酒井さん。

萬:ウイスキーを意識してウ?♪って言ってみたんですけどね(笑)
酒:あ、ありがとうございます!最高です!萬斉さんにもう一度拍手!
客:(拍手)
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